冬キャンプを快適に過ごすには、冬用テントが必須です。さまざまな種類から、自分の冬キャンプのスタイルに合ったものを選びましょう。冬用テントの選び方のポイントやテント内の寒さ対策を紹介していきます。
目次
1.冬用テントが必要な理由
2.冬用テントを選ぶときのポイント
3.冬のテント泊の寒さ対策のおすすめ
4.張り方に注意し、使用後はしっかり乾燥させること
1.冬用テントが必要な理由
テントには、3シーズン用と、4シーズン使える冬用があります。
一般的なテントの多くは3シーズン用で、夏の暑さ対策としてインナーがメッシュになっているなど、通気性や防水性を重視しています。軽量でコンパクトに収納できるものが多いのも特徴です。
冬用テントは3シーズン用に比べるとかさばりがちです。
保温性を重視し、積雪時の使用にも対応しています。冬場のキャンプや登山を楽しむときには、冷え込みにも雪にも耐えられる冬用テントが安心でしょう。
2.冬用テントを選ぶときのポイント
冬キャンプに最適なテントの選び方や特徴を紹介します。ポイントは以下の5つ。
①スカートがついているか
スカートとは、フライトシートの四方から地面に伸びているカーテン状の生地のこと。スカートがあれば、外からの寒い隙間風、幕下から入り込む冷気への対策になります。テント内の空気も外に漏れにくいので、保温性も高まります。
②素材はコットンやポリコットン
結露の発生を抑えるためには、コットンやコットン混紡のTC素材など、通気性に優れた素材を選ぶようにしましょう。
外で焚き火をしたり、石油ストーブや薪ストーブ、ヒーターなどの暖房器具を使用する場合には、難燃性の素材を選ぶと安心です。ただし難燃性素材のテントであっても、テント内での火器の使用はほとんどの場合NGです。キャンプ場ではテントの上部に穴を自作して煙突を出している人も見かけます。説明書をよく読み、火気厳禁のテントでは使用しないように注意しましょう。
③ベンチレーションが十分にできるか
換気機能があるかも重要なポイントです。結露対策として、上部と下部をしっかり開放して換気ができるベンチレーションを備えているものを選ぶといいでしょう。下部だけでなく上部にもベンチレーションがあることで、空気が自然に対流し、通気性が上がります。
※ベンチレーション・・・通風、換気、風通し
④冬に適した構造になっているか
寒さや雪など、冬キャンプならではの環境に適した構造のテントを選ぶのもポイント。
インナーテントがメッシュ仕様でフルクローズできないものでは、幕内はかなり寒く厳しい環境になります。反対に、天井が高く、換気口がしっかりあり、前室が広いテントなら暖房が使用しやすいので、暖かく過ごすことができます。
2ルームテントなど二重構造のものも、幕内を温かく保ちやすくなります。雪対策としては、頂点にベンチレーションがあるワンポールテント(ティピーテント)の形状なら、雪が積もる心配がいりません。
ソロキャンプでも設営しやすいシングルウォールのテントは、冬に使用する場合、テント内に結露しやすいので要注意です。
⑤狭すぎないサイズ
冬キャンプでは防寒対策のマットや毛布など、なにかとテント内に入れて使う装備が増えがちです。すべてを入れ込んでも狭くならない大きさのテントを選びましょう。
ただし、テントが広くなると寒くなりやすいのも事実です。広すぎず、狭すぎないものを選ぶのがポイント。大型のティピーテントも冬のキャンプ場ではよく見かけますが、広さだけでなく、使うスペースがひとつだと、温めるときに効率がいいというのもポイントの一つです。
3.冬のテント泊の寒さ対策のおすすめ
冬のテント泊を快適に乗り切るための、テント選び以外の寒さ対策も万全にしておきましょう。役立つ装備や工夫をいくつか紹介します。
①コット
寝るときにコットがあれば、地面からの底冷えを直接受けません。マットと寝袋だけの場合より、冷気に邪魔されず快適に眠ることができます。ベンチ代わりに使用することもできるので、あると重宝するギアのひとつです。
②シェルター・スクリーンタープ
暖かく過ごすために活用したいのが、シェルターやスクリーンタープ。
側面のフラップを4面フルクローズすれば、風や冷気を遮断できます。なかには、シェルターやタープの内側に寝室としてワンタッチテントなどを入れ込んだ「カンガルースタイル」を選ぶ人もいます。
③ホットカーペット
ホットカーペットは底冷えの解消におすすめ。一酸化炭素中毒の心配がなく、初心者はもちろん子供連れやファミリーでの使用にも安心なのが魅力。あたたかいホットカーペットがあれば、冬でもお座敷スタイルのレイアウトができます。地面からの冷気を防ぐために、断熱性の高いマットとあわせて使いましょう。
④湯たんぽ
湯たんぽは、寝るときにあると重宝するアイテムです。就寝する少し前にシュラフに入れておけば、シュラフに入って寝るころにはポカポカに。特に足元を暖めれば、快適に睡眠できます。
⑤シュラフ
冬キャンプになくてはならないシュラフは、限界使用温度がマイナス5度C以下のものを選びましょう。限界使用温度とは、この温度域であればなんとか使用可能であるという目安です。冬に限界使用温度以下の領域で眠ってしまうと、最悪の場合、命に関わりますので注意して選びましょう。
4.張り方に注意し、使用後はしっかり乾燥させること
冬キャンプでは、テントの張り方と使用後のお手入れにも注意です。
雪中でテントを張る場合、積雪がある場合は事前に除雪する、雪の下の地面まで届くペグを用意しておくなど、コツがいります。雪が降りそうな場合は、事前にチェックしておくことが大切です。
テントの使用後は、結露で濡れている場合、乾燥させないとカビの原因になります。水滴は拭き取り、乾きやすい形に張りなおすなど、できる限りキャンプ中に乾燥させましょう。それでも乾ききらない場合、自宅で風通しをよくして乾かしてから保管するようにしてください。
まとめ
冬キャンプのテント選びのポイントを紹介しました。
メリット、デメリット、注意点を意識して、テントを選び、冬のキャンプにチャレンジしてみてください!